「最大20%還元」という言葉は、いつの時代も人の心を少しだけ軽くします。2026年1月、「mybank+」が静かに役目を終え、その後を継ぐかたちで始まった「varyプログラム」と「バリーカード」も、そんな期待をまとって登場しました。数字だけ見れば、確かに派手です。でも、少し立ち止まって眺めてみると、このサービスが本当に映し出しているのは、今の地域社会や若者と金融の距離感なのかもしれません。

仕組みは意外と素直です。銀行との付き合い方に応じてランクが決まり、カードを使えば使うほど還元率が上がる。特に18〜25歳は、ほとんど無条件で高いステージに置かれる。この設計には、「これから長く使ってほしい」という銀行側の本音が透けて見える気もします。若者はお金を持っていないけれど、未来は持っている。だから先に優遇する、という判断は、合理的とも言えるでしょう。

興味深いのは、対象店舗に並ぶ顔ぶれです。全国チェーンよりも、資さんうどんやマルキョウ、地下鉄やタクシーといった、日常そのものが選ばれている。効率だけを求めれば、もっと別のやり方もあったはずです。それでも「地元の生活」に寄り添おうとする姿勢は、少しだけ好感が持てます。

もちろん、最大還元を狙うには現実的でない条件も多い。だからこのカードは、「20%取れるかどうか」より、「数%でも、普段の生活が少し得になるか」で考えるのが健全なのでしょう。お金は増やすためだけに使うものではなく、どう生きているかを静かに映す鏡でもあります。その鏡に、ほんの少しポジティブな影が差すなら、それで十分なのかもしれません。


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